届かなかったチョコ

いつもより早めにヴァナインしたら、超レアなフレがいました。渡せないと思いつつ、数に入れていたので、慌ててチョコを送りました。でも、、、中は違う人でした。


彼とは前のLSで出会いました。低レベルの頃1-2度PTを組んだことがあったように思います。多忙な彼は2-3ヶ月に一度、ふらーっとヴァナに遊びにきては、私を皆を笑わせました。彼は自分でキャラをもっていなくて、そのキャラはメインの人の倉庫なんだと言ってました。タル♂でシーフを目指していて、いつも教えて〜と言ってはシフ話で盛り上がりました。丁度サポが取れて、次は飛空挺だねーなんて、お正月に話をしたところでした。どこに住んで、何をしているのかは、当然のことながら全く知らないけれど、明るくて楽しくてとても無邪気なので、勝手に中学生くらいだと思っていました。


・・・・・その彼が亡くなったと、彼の名前の中の人が言いました。
先月の半ば、仕事中にいきなり倒れたそうです。救急車で搬送されて一命を取り留めたものの、倒れた時点ではもう心臓が一旦停止していたそうです。ICUで5日間頑張ったけれど、残念ながら・・・。死因は「心筋炎」。宝くじに当たるより低い確率だそうです。いつも元気で仕事も休んだことがなかったのに、、、と中の人は言いました。二十歳だったそうです。


唖然としたまま、言葉が出てきませんでした。何を言えばいいのか。何を、、、
ただただ涙があふれて、手が震えて、「残念です」としか返せませんでした。
そのままゲームをする気になれず、落ちてしまいました。


ゲームの中ではもう何十回も死んでいます。そして、その度生き返って、大きくなっていきます。死ぬことも経験の一つだからです。でもリアルの人間は、当たり前ですが、死んでしまったらおしまいです。フレリストの彼が、オンラインにのることはもうないのです。人はいつか死にます。彼が二十歳という若さで死んでしまったのは運命だと、中の人は言いました。運命・・・


短い時間の中で、多くの人の中で、彼とヴァナで出会えたことを素直に喜ぼうと思いました。
彼との思い出を胸に、私は明日もまたヴァナに入ります。


彼のご冥福を心より祈ります。