男友達

泣く大人 (角川文庫)
今「泣く大人」(江國香織著)を読んでいるのだけど、男友達について書いてあって。私には何人か男友達がいて(まぁこっちが友達だと思っているだけかもしれないけれど)その友達に対してお互い絶対に好意(下心)はあると思う。でも多分付き合うとなると違うんだよね。友達だから自分好みでなくてもうまくやっていける。一番古い友達は高校の同級生で、当時は彼とは双子か親子か兄弟かと思うほど行動や言動が似ていて、いちいち楽しくて、いちいち腹が立つ存在だった。それは今でもそうだから笑ってしまう。


この間も半年ぶりにふと思い出してメールなんかすると、一昨日Sとnanonaのことを話してたんだっていう。偶然だろうけど、それは不思議な感じ。なんで男と女にならないかっていうと、こんな微妙な雰囲気になれる相手ってそうそういないと思うんだよね。だから、もし男と女になってぐちゃぐちゃになって終わってしまったらすごくもったいない。ましてや十代や二十代の輝かしい青春を分かち合っているとなると。そんな過去を共有できる友達は今からつくれないもんね。つきあってた男女が友達になるには、二人とも互いに全く未練がなく、二人とも幸せな状態であることが必要だと江國さんの本には書いてあった。私は今まで別れた男と友達になったことはない。彼ともきっと。


いつか誰かが私達のことを「なーんにもないから続いてるんだ」って言ってた。本当にそうだと思う。多分、私はいつも彼の味方だし、彼も私の味方だと思う。だからといって細かい相談ごとは全くしない。気の向いたときメールしてくすっと笑うくらいが丁度いい。そして凹んでる時はそれで十分救われる。これを友情と呼べるかどうかはわからないけど。